もろかみの かみはかりなす
たかまにて おおものぬしが
ひのかみの ゐみなのあやお
もろにとふ おおやますみの
こたえには みをやのしるす
うたのあり もろかみこえは
やますみが つつしみいわく
むかしこの くにとこたちの
やくたりご きくさおつとの
ほつまくに ひがしはるかに
なみたかく たちのほるひの
ひたかみや たかみむすびと
くにすべて とこよのはなお
はらみやま かぐやまとなす
ゐをつぎの まさかきもうゑ
よようけて をさむゐつよの
みむすびの ゐみなたまきね
もとあけお うつすたかまに
あめみをや もともとあなれ
みそふかみ まつれはたみの
とよけかみ ひかしのきみと
みちうけて おおなめことも
まさかきの むよろにつきて
うゑつぎは ふそひのすずの
としすでに もふそよろなち
ゐをふそに かんがみれとも
かんまこの ちゐもうしある
そのなかに あめのみちゑて
ひとぐさの なけきおやわす
かみあらず あらねはみちも
つきんかと なけくとよけの
はらみやま のほりてみれと
やしまなる よろますたみも
うぐめきて みちならえぬも
ことわりと やはりなげきて
ひたかみの みやにかえれば
神ハカリをする高間殿(国政会議をする議場)で大物主が諸神に日の神と称えられているアマテル大御神の生い立ちとワカヒトという斎名について、詳細を尋ねました。
これに対しオオヤマスミ(大山祇神)が「私の父が歌で綴った記録にその事が書かれています。」と答え語り始めました。
昔、ご存知の通り、クニトコタチの事績を継いだ八人の皇子が日本全国を分治する方式をとりました。父神の出身地である常世国を起点とし、まず日高見(東北地方)に国家基盤を置き果物や穀物、野菜の栽培技術を普及させながらホツマ州(関東地方)を始め次第に分治の輪を広げ、国家体制を整えていきました。
八皇子の中から「トの尊」が選ばれ指導的立場に立ったのですが、既に日高見盤石な基盤を築いていた「ヒの尊」である初代タカミムスビのハコクニは、この建国事業を強力に支えました。
本州中央部を開発された「トの尊」は父クニトコタチを象徴する果樹として橘を「常世の花」と名付け、栽培を振興しました。橘の実はカグと呼ばれるので、ハラミ山(富士山)はカグ山とも呼ばれ様になったのです。
クニトコタチ以来暦の木として代々植え継いできたマサカキも多くを数え、世も移り変わりましたが、代々のタカミムスビは常に天神を後見して国政を補佐し、主に祭祀を執り行う役割を担ってました。
五代目タカミムスビの斎名タマキネ(トヨケ大神)が、日本民族文化の基層となるアメノミヲヤカミ(天御祖神)祭祀を国家儀式として確立しました。天上に存在すると信じられていた「モトアケ(元明け・サコクシロ)」を地上に具現化してタカマの祭りとしたのです。
その祭祀は宮中にアユキ・ワスキの宮を設えて祀るものでした。
アユキの宮は「アモトカミ(天元神)」を祀る宮で、アメノミヲヤカミにアメノミナカヌシとクニトコタチが一体化された『アウワ』の神の周囲を、トホカミヱヒタメの八元神が守っています。
ワスキの宮は、初期には『ヰクラムワタカミ(五臓六腑神・十一(ソヒ)神』を中心とし、その周囲を歴代の天神が守る形でしたが、後にワスキの神は『アナミ神(天並神・アナレカミ)』と『ミソフカミ(三十二神)』に替わりました。
タマキネは更にアユキの神の外周にワスキの神を配置する思想改革を行い、天地創造の絶対神から日本国家の発展に尽くされた歴代に天神を一つの天宮で祭祀する形態を一般的に広めたので、人々はタマキネを「トヨケ大神」や「東の君」と呼び崇敬しました。
七代目天神のイサナギ・イサナミが一度崩壊しかかった国家の再建に向けて奮闘しておられた時代、国政議会を預かっておられたトヨケ大神は、次の代のことを憂慮しておられました。
六万穂で枯れるマサカキの植え継ぎは二十一本目に及び、その間百二十万七千五百二十鈴穂(四百数十年)を経て、クニトコタチ以来の天神の血筋を引く男子は千五百人にもなったのだが、その中に「アメナルミチ」を修得し万人を導き、生の苦しみから人々を救済するほどの徳を持った人物が見当たらない。このままでは両神の努力も無駄になってしまうのではないだろうか。
トヨケ大神はハラミ山に登り理想国家像を思い描きました。
すべての民が生きる価値を見出す事を可能にするアメナルミチは立派な教義だが、それを広める優れた人物が見当たらない。両神が全国を巡幸して大和言葉を普及させたので、人々が同じ言葉で意思を通じ合える様になった。次の段階はアメナルミチを国民一人一人に植え付ける教導が必要なのだ。
こうして思慮整頓をすませたものの、トヨケ大神の心は晴れず、重い足取りで日高見の宮に戻りました。
前半は今までの総集編って感じですが、途中出てくるアユキ・ワスキの神。これを図にしたものがフトマニと言うヲシテで書かれたホツマツタヱとは別の古文書に見て取れます。
中心のアウワが最近友人に勧められて見たSHRIVEという動画に出てくるトーラスの構造によく似ていてビックリしました。
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